荷札酒 酒未来

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商品紹介

若き杜氏、田中悠一氏が醸す「荷札酒」シリーズ。

使用する酒米は「十四代」で有名な高木酒造が手掛けた酒造好適米。

ラベルはシンプルで分かりやすさもあるが、タンクNOを記載するあたりがこだわりの強さを感じる。

弊蔵流の淡麗爽酒。
「酒未来」は高木酒造(銘酒「十四代」醸造元)が交配・育種を手掛けて所有する酒造好適米。
本ロットでは今までとは全く違う淡麗スタイルに挑戦いたしました。
しぼりたての無垢な鮮度味をお楽しみいただければ幸いです。
必ず低温の冷蔵庫に保管し、特に開栓後はお早めにお召し上がりください。

裏ラベルより

基本情報

  • 銘柄:荷札酒 酒未来
  • 製造会社:加茂錦酒造
  • 使用米:酒未来
  • 精米歩合:50%
  • アルコール度:13度
  • 日本酒度:ー
  • 特定名称:純米大吟醸
  • 酵母:ー
  • 杜氏:田中悠一
  • 製造日:2024.05
  • 内容量:720ml
  • 価格:¥2980(税込)

テイスティングシート

*個人の感想です

外観(清澄度)

透明感がある霞んだ濁った
その他

外観(濃淡)

無色に近い淡いやや淡い
やや濃い濃い
その他

外観(色調)

クリスタルゴールドシルバー
グリーンイエロートパーズ
オレンジブラウン
その他

香り(第一印象)

若々しいさわやかな華やかな
ふくよかな芳醇なおだやかな
熟成香を感じるその他

香り(特徴)

グレープフルーツりんご洋梨
白桃バナナメロン
マスカットライチスイカズラ
スミレアカシア菩提樹
セルフィーユ青竹新緑
紅茶月桂冠の葉ヒノキ
香木ゴボウ朝鮮人参
マッシュルーム椎茸丁子
シナモンビターチョコ
クルミアーモンド炊いた米
つきたての餅上新粉白玉団子
杏仁豆腐生クリームサワークリーム
ヨーグルト発酵バタークリームチーズ
粘土腐葉土石灰
カラメルコーヒー
醤油ヨード香蜂蜜
スモーク香カビタマネギ
熟成チーズその他

味わい(第一印象)

軽いやや軽いやや強い
強いその他

味わい(甘味)

弱い上品なまろやかな
ふくよかな強い
その他

味わい(酸味)

爽やかな優しい丸みがある
なめらかなきめ細かいシャープな
しっかりとした力強い
その他

味わい(苦味)

控えめ穏やかなコクを与える
旨味がある強い
その他

味わい(バランス)

スムースなハツラツとしたドライな
まろやかなねっとりとしたコンパクトな
フラットな芳醇な厚みのある
力強いその他:綺麗

味わい(余韻)

短いやや短いやや長い
長いその他

テイスティングコメント

*個人の感想です

見た目からその清廉さが感じられる一品でした。外観は無色透明であり、澄み渡る水のような透明感を持ち、グラスに注いだ瞬間、まるでクリスタルのように輝きます。この外観からは、極めて純粋で洗練された造り手の技術が伺えます。

香りに関しては、非常に若々しく爽やかな印象を受けました。鼻を近づけると、まず感じられるのはフレッシュなマスカットの香り。続いて、ライチの甘く爽やかな香りがほのかに漂ってきます。このフルーティーな香りは非常に繊細で、強く主張するわけではありませんが、その控えめな香り立ちはむしろ上品さを感じさせます。熟成された酒の重厚な香りとは異なり、この酒はまさにフレッシュさを前面に押し出した香りで、飲み手に爽やかな印象を与えます。

口に含むと、その味わいは一層の上品さを見せます。最初に感じられるのは優しい甘さ。この甘さは決して過剰ではなく、むしろ抑えめであり、品のある甘さと言えるでしょう。次に酸味が顔を出しますが、この酸味も非常に穏やかで、口の中で優しく広がります。苦味に関してはほとんど感じられず、酒全体の味わいを引き立てる役割を果たしています。このように、個々の味わいはどれも控えめで強い主張をしないため、最初は少々印象が薄いと感じるかもしれません。しかし、飲み進めるにつれてその絶妙なバランスが見えてきます。

この日本酒の特筆すべき点は、そのバランスの美しさにあります。甘さ、酸味、苦味のどれもが互いに調和し、一つの完成された味わいを作り上げています。このバランスの良さは、飲み手に心地よい満足感を与え、次の一口を自然と誘います。

余韻に関しては、さっぱりとした短いものです。飲んだ後に重たさが残ることはなく、むしろ爽やかな印象が持続します。この余韻の短さは、食中酒として非常に適していると言えるでしょう。料理の味を引き立てながらも、自己主張をし過ぎないため、どんな料理とも相性が良さそうです。

アルコール度数は13度とやや低めであるため、非常に飲みやすいのもこの酒の魅力の一つです。通常、日本酒は15度前後のものが多い中で、13度というのは特に軽く感じられ、アルコールの重さが苦手な方でも楽しめる一品です。

総合的に見ると、この日本酒は一つ一つの要素が控えめながらも、それらが美しく調和することで、非常に完成度の高い飲み心地を提供しています。強い個性を持たない分、誰にでも好まれる普遍的な美味しさがあり、様々なシーンで楽しむことができるでしょう。特に食事と一緒に楽しむ際には、そのバランスの良さが料理を引き立て、より一層の満足感をもたらしてくれるはずです。

まとめ

今年の暫定1位に評価できるほどの素晴らしいお酒に出会いました。

特別に香りが良かったり、特別に味わいが良かったり、特別な甘味や酸味があったするわけでもなく。ましてや、感動的な何かがあるわけではありませんが、このお酒は非常にバランスが良く、飲み心地が極めて綺麗です。コメントが平凡になってしまうのも、このお酒に瑕疵がなく、マイナス要因が一切ないからでしょう。どの要素も調和が取れており、完成度の高さが際立っています。

このような素晴らしいお酒に出会うと、同じ酒蔵が異なる酒米を使用して造った荷札酒にも興味が湧いてきます。また、同じ酒未来を使った他の酒蔵が醸すお酒も試してみたくなります。このお酒が持つ完成度とバランスの良さが、他の酒にも期待感を抱かせるのです。

総じて、このお酒は派手さはないものの、その奥深い品質と綺麗な飲み心地が評価されるべきポイントです。飲む者を惹きつける確かな魅力があり、2024年の暫定1位にふさわしい逸品と言えるでしょう。これからも様々なお酒を楽しみながら、さらに新しい発見を期待しています。

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