敷島 山田錦 特別純米

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商品紹介

愛知県半田市・亀崎のまちに、江戸時代から続く酒蔵があります。創業は天明8年(1788年)。かつて「敷嶋」の銘柄で親しまれた伊東合資会社は、知多の風土とともに酒を醸し、多くの人々に愛されてきました。しかし、時代の流れのなかで2000年に酒造りを休止。その歴史に一度、幕を下ろしました。

それから約20年の時を経て、9代目・伊東優さんが蔵の再建に踏み出し、2021年、酒造りが再開。この復興にあわせて、酒蔵の名も伊東合資会社から伊東株式会社へと新たに生まれ変わりました。建物は旧蔵の面影を残しながらも、今の感性を取り入れた場所へと整えられ、ふたたび地域と日本酒をつなぐ拠点として歩み始めています。

そんな伊東株式会社が手がけるのが、「敷嶋 山田錦 無濾過生原酒 8号酵母」。酒米には、しっかりとした旨みを持つ山田錦を使用し、しぼりたての状態をそのまま瓶詰めした無濾過生原酒のスタイル。酵母には、穏やかな香味と深みのある味わいを引き出す協会8号酵母を採用しています。派手さよりも、じんわりと広がる余韻や、芯のある美しさを大切にした一本です。

歴史ある蔵が、時を超えてまた酒を醸しはじめた今。そこに込められているのは、受け継がれた技と、未来へのまなざし。日本酒の魅力を、あらためて感じられる出会いが、ここにあります。

基本情報

  • 銘柄:敷島 山田錦 特別純米 無濾過生原酒 8号酵母
  • 製造会社:伊藤株式会社
  • 使用米:山田錦
  • 精米歩合:60%
  • アルコール度:18度
  • 日本酒度:ー
  • 特定名称:特別純米酒
  • 酵母:8号酵母
  • 杜氏:ー
  • 製造日:2024年12月(R5BY製造)
  • 内容量:720ml
  • 価格:¥1870(税込)

テイスティングシート

*個人の感想です

外観(清澄度)

透明感がある霞んだ濁った
その他

外観(濃淡)

無色に近い淡いやや淡い
やや濃い濃い
その他

外観(色調)

クリスタルゴールドシルバー
グリーンイエロートパーズ
オレンジブラウン
その他

香り(第一印象)

若々しいさわやかな華やかな
ふくよかな芳醇なおだやかな
熟成香を感じるその他

香り(特徴)

グレープフルーツりんご洋梨
白桃バナナメロン
パイナップルマスカットライチ
スイカズラスミレアカシア
菩提樹セルフィーユ青竹
新緑紅茶月桂冠の葉
ヒノキ香木ゴボウ
挑戦人参マッシュルーム椎茸
丁子シナモンビターチョコ
クルミアーモンド
炊いた米つきたての餅上新粉
白玉団子杏仁豆腐生クリーム
サワークリームヨーグルト発酵バター
クリームチーズ粘土腐葉土
石灰カラメルコーヒー
醤油ヨード香蜂蜜
スモーク香カビタマネギ
熟成チーズその他

味わい(第一印象)

軽いやや軽いやや強い
強いその他

味わい(甘味)

弱い上品なまろやかな
ふくよかな強い
その他

味わい(酸味)

爽やかな優しい丸みがある
なめらかなきめ細かいシャープな
しっかりとした力強い
その他

味わい(苦味)

控えめ穏やかなコクを与える
旨味がある強い
その他

味わい(バランス)

スムースなハツラツとしたドライな
まろやかなねっとりとしたコンパクトな
フラットな芳醇な厚みのある
力強いその他

味わい(余韻)

短いやや短いやや長い
長いその他

テイスティングコメント

*個人の感想です

長い冬を越え、眠っていた大地がようやく目を覚ます朝。凍っていた土の下から、小さな芽が顔を出す。濁りのない水がそっと流れはじめ、太陽の光がそれをやさしく包み込む。そんな静かな力強さを思わせる透明感。ほんのりと緑を帯びた輝きが、命の再スタートを告げている。

青りんごや洋なしのような、爽やかで若々しい香り。その中に、朝露に濡れた竹林のようなみずみずしさ、新緑の葉がふれる風の気配が感じられる。どこか懐かしいヨーグルトの香りが、ふと記憶の扉をノックしてくる。火入れをしていない、そのままの姿だからこそ残る、この“生”の生命力。そこにあるのは、削ぎ落とされずに残された、酒そのものの息づかい。

口にした瞬間、まるで目覚めたばかりの自然が動き出すような、厚みのある味わいが広がる。やわらかく、でも芯のある甘さ。その後ろに、きりりとした酸が顔をのぞかせ、味わい全体にリズムを与える。苦味はやさしく控えめで、層のように重なる旨みをそっと支えている。無濾過だからこそ伝わってくる複雑さとふくらみ、そして余韻の長さに、8号酵母がもたらす“懐かしくも新しい”個性がにじみ出る。

この一杯には、「またここから始めよう」という気持ちが宿っている。過去の記憶と未来の可能性、そのどちらにも静かに手を伸ばしてくれるような優しさと力強さが共存している。

ただの酒じゃない。これは、忘れかけていた気持ちを呼び起こす“再生のしるし”。そして気づく。「あぁ、日本酒ってこんなにも楽しいものなんだ」と。

まとめ

先日、愛知県半田市に遊びに行ってきました。お目当てはミツカンミュージアム。酢の博物館ってどんな感じなんだろう…と半分ネタのつもりだったんですが、意外と(と言ったら失礼かもしれませんが)見ごたえがあって、しっかり楽しめました。

そのついでに立ち寄ったのが、伊東株式会社という酒蔵。以前は「伊東合資会社」という名前で酒造りをしていた蔵が、しばらくの休止を経て、また酒を造り始めたそう。こういう復活のストーリーにはどうしても心が動いてしまいます。せっかくだし、と一本買って帰ることに。

実は私、旅行先で酒蔵や地元の酒屋に立ち寄るのがけっこう好きで、いつも保冷バッグを持ち歩いてます。といっても、ガチなやつじゃなくて、551蓬莱の保冷バッグ。あの豚まんで有名な551で売られている保冷バッグなんですが、4合瓶が4本くらい入るちょうどいいサイズ感で、見た目もカジュアル。保冷剤を入れておけば、生酒でも安心して持ち運べるので、けっこう重宝してます。

旅行って、その土地の景色や食べ物、人との出会いももちろん楽しいんだけど、そこに「地酒を買って帰る」っていうミッションをひとつ加えるだけで、ちょっとした冒険感が増すんですよね。酒蔵に行くのも楽しいし、ふらっと入った地元の酒屋で、見たことのないラベルに出会うのもまた一興。日本酒って、全国各地で個性豊かに造られてるから、旅との相性がとてもいいと思うんです。

旅行が好きな人、日本酒をそんなに知らなくても大丈夫なので、ちょっと気になる一本を見つけてみてほしいです。それが旅の記憶を思い出させてくれたり、逆にその酒を飲んで「今度この蔵に行ってみよう」って新しい旅が始まったりするかもしれません。

そう考えると、日本酒って、けっこういい旅の相棒かもしれません。

・20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
・お酒は適量を守ってお楽しみください。
・妊娠中や授乳期の飲酒は胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。

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